最初は Aside AIブラウザを、AIサイドバーが付いたブラウザくらいに考えていました。ところが少し使って、他の人がどう使っているのかを聞いてみると、印象が変わりました。検索欄の横にチャットボットがある道具というより、ログイン済みのブラウザ状態をそのまま使って仕事をさせるエージェントに近いです。
知人に聞くと、使い方はとても単純でした。Cmd+Eで呼び出して、そのまま仕事をさせる。資料を抜き出す、商品を比較する、ログイン済みページを確認する、Codex や Claude Code にブラウザ作業を無理にやらせない。特に印象に残ったのは「ログインも維持される」という一言でした。ここが Aside のポイントです。
AI コーディングツールはコードの中で強く、Aside はブラウザの中で強い。同じ基準で比べるより、作業がどこで詰まるのかで見る方が自然です。
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要約
- Aside は、単なる AI 検索サイドバーというより、Web サイト上で動くブラウザエージェントに近い。
Cmd+Eで呼び出し、資料調査、価格比較、ログイン済みページの確認を頼む流れが自然です。- Claude Code や Codex はコードとリポジトリ内の作業に強く、Aside はブラウザにログインして行う作業に強い。
- 公式資料では、ブラウジング履歴ベースのメモリ、エージェント向けパスワードマネージャー、承認ベースの操作を強調しています。
- 実務で使うなら、セキュリティ、費用、承認 UX、失敗時の復旧は引き続き確認が必要です。
この記事の内容
最初に使ってみた印象
Aside を最初に開いたときは少し不思議な感覚でした。既存ブラウザに AI サイドバーが付いたものを想像していましたが、実際には「ブラウザをエージェントの作業場にする」という方向性が強く見えました。見ているページ、ログイン済みサービス、ブラウザ履歴、タブの状態を材料として仕事を進める形です。
これが面白いのは、開発者が毎日面倒に感じる作業の多くがブラウザにあるからです。コード修正は Claude Code や Codex が得意です。しかし CI 失敗画面を開く、デプロイダッシュボードを見る、管理画面を確認する、複数ショップの価格を比較する、ドキュメントを回って表にまとめる、といった作業は結局ブラウザ作業です。
他の人はどう使っているのか
聞いた話では、使い方はとても実用的でした。「ただ Cmd+E で呼んで仕事をさせる」。大げさな自動化フローではなく、ブラウザを使っていて面倒になった瞬間に呼ぶ、という感じです。
- 複数ページから資料を抜き出して整理する
- 商品の価格や仕様を比較する
- ログイン済みサイトで必要な情報を探す
- 繰り返し見るページを開いて確認する
- コーディングエージェントが直接見にくい画面を確認する
ここで重要なのは、ログイン状態が使えることです。通常の AI チャットではログイン済みページの内容を扱いにくく、スクリーンショット、コピー&ペースト、または API が必要になります。Aside はブラウザ自体を作業空間にするので、既存アカウントとブラウザ状態を自然に使えます。
Claude Code や Codex との違い
私は開発作業では Claude Code と Codex をかなり使っています。コード修正、リファクタリング、テスト、リポジトリ構造の理解はこの種のツールに向いています。ただし、問題の原因がコードではなく Web ダッシュボード、CI 画面、決済管理、設定ページ、ドキュメントサイトにあるときは少し面倒です。
その作業までコーディングエージェントに全部任せようとすると、かえって複雑になります。ブラウザ状態を説明し、必要な画面をキャプチャし、ログイン済みページは直接確認しづらい。Aside が面白いのは、まさにこの隙間です。
| 状況 | 向いているツール |
|---|---|
| コード修正、テスト、リファクタリング | Claude Code / Codex |
| PR 説明、リポジトリ理解、実装方針 | Claude Code / Codex |
| ログイン済み Web サイトの確認 | Aside |
| 複数 Web ページからの資料収集 | Aside |
| 商品比較、価格比較、フォーム確認 | Aside |
| ブラウザ結果を見てコード作業へ戻す | Aside + Claude Code/Codex |
つまり Aside は Claude Code や Codex を置き換えるというより、コーディングエージェントが無駄に苦労しやすいブラウザ側の作業を切り出す道具に近いです。
公式資料から見える方向性
Aside 公式サイトは、自分たちを “real work” を行うブラウザとして説明しています。単にページを要約するのではなく、ログイン済みサイト、アカウント、ブラウザ履歴を使って作業を終わらせる方向を強調しています。
開発者向けの記事も同じ方向です。コード変更はコーディングエージェントに任せ、CI ページ、非公開ダッシュボード、ステージング画面、ログリンク、スクリーンショットといった「ブラウザ上の証拠」は Aside に任せる、という考え方です。レビュー前の証拠集め、デプロイ後のダッシュボード確認、CI の最初の失敗箇所探しは、実際かなり面倒なので納得できます。
研究者向けの記事では、価格ページや文書が変わったかを定期的に確認し、スクリーンショット、出典 URL、アクセス日を残す流れを提案しています。これは私がブログを書くときにも使えそうです。AI ツールの価格やポリシーはよく変わるからです。
もう一つ目立つのがメモリとパスワードマネージャーです。Aside はブラウジング履歴を作業メモリとして使い、エージェントがパスワードを直接見ないまま autofill を通じてログイン作業を続けられると説明しています。便利そうですが、同時に一番慎重に見たい部分でもあります。ブラウザエージェントは便利になるほど、機密性の高いアカウントに近づくからです。
試してみたい作業
1. 資料収集
ブログを書くとき、公式ドキュメント、価格ページ、GitHub、コミュニティ投稿をいくつも開きます。このとき Aside が出典 URL、重要な記述、確認日をまとめてくれるならかなり便利そうです。
2. 商品比較
「商品比較もさせる」という使い方も現実的です。複数ショップを開いて価格、オプション、配送、レビューの要点を比べるのは意外と疲れます。AI に最終判断まで任せるのは危険ですが、表に整理してくれるだけでも十分使えます。
3. ログイン済み管理ページの確認
WordPress、アナリティクス、Search Console、クラウドコンソールのようにログインが必要な画面は、通常の AI チャットとは相性がよくありません。Aside がここでスクリーンショットと状態要約を残せるなら、コーディングエージェントと組み合わせやすくなります。
4. 繰り返し確認
価格ページの変更、デプロイ後の状態確認、特定ダッシュボード値の確認のような繰り返し作業は、ブラウザエージェントが活きる領域です。毎回人が開くより、先に確認して変なところだけ知らせてもらう流れがよさそうです。
まだ注意したい点
もちろん、まだ慎重に見ています。Aside のベンチマークや公式ブログは興味深いですが、自分の実作業でどこまで安定して完了できるかは別に確認が必要です。ログイン済みサイトを扱うツールは、便利さとセキュリティ上の距離が同時に近づきます。
- 機密性の高い操作の前に本当に止まって承認を求めるか
- 失敗したとき、どこまで実行したのか人間が理解しやすいか
- パスワードやトークンをモデルに見せない境界が明確か
- ブラウザメモリが誤った文脈を持ち込まないか
- 費用がどの程度積み上がるか
- Claude Code、Codex と併用したとき役割分担が自然か
まとめ
Aside を少し使って感じたのは、これからの AI ブラウザは「検索がうまいブラウザ」よりも、「ログイン済みの Web 作業をどこまで安全に任せられるか」で価値が決まりそうだということです。
私が今見ている Aside の位置ははっきりしています。コードは Claude Code と Codex、ブラウザでの資料収集、比較、ログイン済みページ確認は Aside。知人が言ったように Cmd+E で呼んですぐ仕事をさせる流れが自然になれば、思ったより頻繁に使うかもしれません。
まだ最終評価ではありません。ただ、「AI ブラウザが本当に役に立つには何をすべきか」という問いに対して、Aside はかなり直接的な答えを出しています。派手なデモより大事なのは、面倒で後回しにしていたブラウザ作業を一つ実際に終わらせてくれることです。
参考文献
- Aside 公式ホームページ
- Aside for Developers
- Aside for Researchers
- Aside Memory
- Aside Password Manager
- Aside benchmark results
- TechCrunch: The hottest alternatives to Chrome and Safari in 2026